産院から出てきた赤ちゃん
 
 高志と雅美が結婚して2年の月日が流れ、初めて二人の間で妊娠したが、その子供は死産だった。
 予定日の一ヶ月前、陣痛がひどくなり救急車で掛かりつけの病院に運ばれたが、臍納が首や肩に巻きつき閉塞を起こし胎児が窒息していて手遅れだったのだ。
 だが、赤ちゃんを一度も見ることのなかった雅美は、そんなに悲しみは湧かなかったし、周りの期待していた皆も雅美の体を気遣うあまり、お腹にいた子供に対しての悲しみは、雅美と同様に湧いてはいなかった。
 ただ一人、雅美の母親だけが少し気落ちしたが、雅美の父親が期を同じくして病気で入院と言うことになりそれどころではなかった。

 二人の家の部屋には、生まれてくるはずの赤ちゃんのため、雅美の母親が買えそろえていた物、ベビーベッドや歩行器。可愛らしい涎掛けや哺乳瓶といったものを、まさか退院してから雅美自身が使う羽目になるとは誰も思っていなかったが…。

 元々体の小さい雅美では骨盤も当然小さかった。だから妊娠して出産にはある意味無理があったことは事実なのである。

 雅美は、近所でも背が小さいことで評判である。
 今住んでいるマンションに引っ越してきたときは、二人が夫婦とは誰も思っていなかった。
 雅美を父娘連れの二人暮しみたいに思っていたようである。それも雅美を小学校の低学年ぐらいにしか見えない。電車やバスに乗って椅子に座っても足が床に届かない。身長もさることながら、その幼い頼りなさそうなかわいい顔つきで、普段の服装も子供が好んで着るような可愛らしい物であれば誰だってそう思うのは無理がない。
 その背丈は、この雅美が今住んでいるマンションの小学3年生の女子より小さいし、もっとおぼこい感じが雅美に漂っていた。
 そのため皆から子供が子供を生むみたいに冷やかされていた。

 最初、妊娠の検査に病院に行ったとき、看護婦や医師たちも信じられないような顔をしていた。保険書を見てもなお信じられない顔を見せていた。
 妊娠によって異常にお腹が前にせり出し、救急車で病院運ばれた時、帝王切開を余儀なくされてしまった。そのため病院で最初一週間は歩くことも出来なかった。

 雅美の母が入院当初、看病に付き添いで来ていたのだが、一週間後、実家の雅美の父親が都合で入院する羽目になり、母は一時帰らなければならなくなった。そのため雅美の付き添いの人を頼まなければならなくなってしまった。

 現在の帝王切開では人によるが、長くても三週間くらいで退院できる。歩くことは三日もたてば歩けるのであるが雅美の場合、妊娠によって股関節を痛め、一週間は本当に歩くことも起き上がることも出来なかった。
 その後、医者によって歩くことを少しの間禁止されたから、なおさら動くことは出来ないでいた。

 入院時、高志は雅美の帝王切開の手術の間待合室でそわそわしていた。
 待合室で疲れたところに後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
 「勝前、勝前だろう?」
 高志は振り向いた。そこには白衣を着た大学時代の友人がいた。だが高志はすぐにはぴんと来なかった。それはそうだろう、卒業して10年は経つ。まして白衣などを着ていてはなおさらだ。
 「ど、どちら?…立川、立川か?」
 高志はびっくりした。そこに立っていたのは大学時代、バスケットクラブの同胞で寝起きを共にした親友だったからだ。
 「おまえ、ここの医者になっていたのか?…そういえばお前は産科医になったって言ってたな」
 立川は笑おうともしないで深刻な顔をしていた。
 「3年前から派遣でここの担当になったのさ。患者さんで勝前って苗字を見たから…もしかしてって思っていたんだ。やっぱりな。珍しい名前だから…」
 「雅美は…どうなった。手術室からなかなか出てこないから心配していたんだ」
 「お、奥さんか?…奥さんは大丈夫だったけど…お腹の子は…思っていたんだけれど…あの体で出産は少し難しいかも知れないかも…」
 「そうか…雅美が無事なら…」
 高志は少し落胆し、二人の間に少しの間沈黙が続いた。


 雅美が帝王切開で入院して5日間が過ぎた日、高志は照れながら立川と言う大学時代の友人で雅美の主治医に相談を持ちかける事に決めていた。この機会を逃したら妻の雅美を一生赤ちゃん扱いに出来ないと思ったし、もう自分の欲望を抑える我慢が出来ないと感じたからだ。だから立川が持ちかけてきた“奥さんを赤ちゃんにしてみないか”と言う話が頭の中にこだまして忘れられなかった。
 「立川…相談があるんだけど…」
 「なんだ?」
 「この間言っていた…なんだったかな。あの…」
 高志は照れて言いにくそうに赤ら顔になった。
 「この間って…ああ、奥さん赤ちゃんみたいに可愛いって言っていたやつか」
 寺島が高志の趣味を知っていたようにうなずく。
 寺島は、もともと高志の趣味を知っていた。4年間も同じ屋根の下で生活していたのだから当然といえば当然だろう。
 「そう、お前があの時、奥さんを赤ちゃんにしたらっていう話…そんなこと本当に出来るのか?」
 高志は、思い切って自分の気持ちを寺島に伝えた。
 「おまえ、子供が好きだったよな。それであんな可愛い奥さんを貰ってんだろう…お前の趣味は変わっていないだろう?」
 「ああ、実践はしていないが変わっていないよ…」
 待ってましたと立川が身を乗り出してきた。
 「付き添いの人で、患者を赤ちゃん扱いにして赤ちゃんにしてしまうベテランの人がいるんだ。今ちょうどここに付き添いできているんだけど…おまえの奥さんを見て俺に言ってきたんだ『本当にお産で入院した人なの?…可愛い女の人ね。あんな人赤ちゃんにしてみたいわ』ってね」
 さも興味があるみたいに高志は身を乗り出してくる。それはそうだろう。何時も雅美を赤ちゃんみたいに扱ってみたくても実践してはいなかったのだから。
 「でも、赤ちゃんにするって…長いことかかるんじゃないかな?それに金銭も…」
 高志は少し不安そうな顔をした。
 「幸い、おまえの奥さんは帝王切開だから暫くは入院だし…奥さんのお母さん、前に何か言っていたな。何日間は家の用事で来られなくなるって」
 「義母は…義父が調子が悪くて入院する羽目になってな…明後日から一週間以上は来られないことになってな…」
 「奥さんを赤ちゃんにする事は…一週間もあれば充分だって言っていたけど。それに料金は向こうが言い出したくらいだし…使う衣類ぐらいかな?」
 「そうか…付き添いを頼もうかと思っていたから…それじゃあ直ぐにでも何とかその人に付き添いを頼めないかな」

 雅美の母親は入院以来、雅美の看病に昼間だけ病院にやってきていた。もう雅美は歩こうと思えば歩けるくらいに回復していた。それを見て父の看病の為、母親は一安心して戻ることを決めていた。
 だから母が来れなくなった日の午前中に、雅美の付き添いが高志の要望どおり寺島に決まった。


 「勝前さん、今日からあなたを担当する付き添いの寺島です。よろしくね」
 どことなくやさしい包容力のありそうな女の人が雅美の部屋に入ってきた。
 雅美は、お腹の傷が少し不安でまだ動くことは出来ないでいた。
 それに立川とう医者と看護婦に「まだ歩いたら傷に良いこと無い」と言われていたからなおさらだ。それは高志に雅美をエッチな赤ちゃんにして欲しいと頼まれたからで、寺島と言う付き添婦が、雅美の付き添いになるまでのことである。
 本当はもう歩いてトイレにもいけるのだが、寺島の指示で雅美が勝手に歩いてトイレに行かないようにするための口実だった。

 雅美は顔を寺島のほうに向け笑顔で挨拶をした。
 「こ、こちらこそよろしくお願いします」
 寺島と言う付き添いは雅美のベッドの脇に立て掛け布団の裾をめくった。
 「ところで勝前さん…雅美ちゃんでいいかしら。そのほうが呼びやすいし…」
 「え、ええ」
 そんな風に言われたのは、小さい時母にそう呼ばれていただけなのでちょっと恥かしかった。
 「ところで…オムツはは濡れてないの?」

 雅美は、昨日から母の付き添いが無くなった。夜は用心の為にいつも紙おむつを着けられていた。
 おむつと言われて雅美は赤面する。
 寺島がこの部屋に来る少し前、おしっこをしたくてナースコールをしていた。
 「あ…のー…お、おトイレがしたいんです…」
 雅美にとっては、切羽詰ってのナースコールなのだ。
 看護婦の味気ない声がインターホンから聞こえてきた。
 「おトイレって…今私一人なので…誰か来たら行かせますので…勝前さんはオムツをしていたはずよね。間に合わなかったらオムツにしてください」
 昨晩から同じような答えがインターホンから流れてくる。
 昨晩から急にオシッコがしたくなって。我慢してみても我慢できるはずもない。寺島が来るまでに何回かはオムツを汚し看護婦によってオムツを替えられていた。
 当然これは昨日から寺島によって仕組まれた罠だった。利尿剤入りの飲み物を与えられ、わざとトイレの手助けには行かないでオムツを使わせるためだった。何回もオムツを使うことによってオムツにオシッコをすることに慣れさす為である。
 雅美は仕方なしに待つことにしたのだが、10分ぐらいで我慢の限界にきてしまい紙おむつを濡らす羽目になってしまったのだ。
 紙おむつがじんわりと濡れてくると、雅美はオムツを使ってしまったと言う実感に恥じらいを感じる。
 昨晩からもう何度となくオムツにオシッコを漏らしている。雅美にとって何で急にこんなにオシッコがしたくなってきたのか分からなかったが、後のことを考えると恥ずかしさは中々なくならなかった。

 初めてオムツにオシッコをするはめになった時、雅美は強い恥じらいを感じていた。
 赤ちゃんみたいに大の大人が他人によってオムツをされ、オムツを使わなくてはならない。恥ずかしいと思うのは当たり前である。
 おしっこをしたくても健康な大人であれば、横になった状態でオムツにしてなくてと思うと中々できない。
 初めは出来ないからどうしても尿道が痺れれるように痛くなってくる。括約筋の力を抜いてやっとオムツを少し濡らす程に度少し漏れ出す。
 (は、恥ずかしい…オムツにオシッコをするなんて。これじゃ赤ちゃんと一緒だわ)
 雅美は、心の中でそう呟いて一人恥ずかしさの為顔を赤くする。
 一旦オムツに出始めると、後はオムツに吸い込まれるようにオムツを濡らしていく。暖かいものがお尻のほうに伝わっていく感触が、雅美の羞恥心をあおる。
 (恥ずかしいわ…)
 オムツからこぼれてしまうような感覚に、思わずお尻を持ち上げて手を差し込む。
 (よかった…濡れてないわ……で、でも…き、気持いいー)
 それでもじわじわとお尻のほうが濡れていく感覚に恥じらいを強め、自分が赤ちゃんに逆戻りしていくような感じに胸をどきどきさせてしまう。しかしぎりぎりまで辛抱しての排尿は強い開放感も伴って恥ずかしさよりも気持いいと感じさせる。
 

 入院以来、昼間は母が看病に来ていたため、母に手伝ってもらって尿瓶を当ててもらいオムツを当てずにすんでいた。だが夜は付き添いは泊まることが出来ないので当然、病院が支給した紙オムツをしなくてはならない。雅美はそれでもオムツを汚すことは無かった。
 いくら母だといっても尿瓶を当てられて寝たきりでおしっこをすることは恥ずかしいし難しい。最初はなかなか出来なかったが回数を重ねるうちに寝たまま楽にオシッコを出せるようになっていた。
 だから母が来なくなったその日、付き添いの人が来るまで、夜の延長で昼間もオムツをつけることは仕方なかったしまさかオムツを濡らすなんて思ってもいなかった。
 オムツを着けるようになっても寝たままで、そんなに苦労しなくてもオムツの中にオシッコを出来るようになっていたことは事実だった。

 オムツにオシッコをすることは恥ずかしかったが、自分は病人なんだから仕方ないと決めていたが、それでもオシッコで汚したオムツを看護婦に替えてもらうことには、恥ずかしさと抵抗があった。


 手術の日から一週間過ぎて、母が用事で来られなくなった晩から雅美の尿意は頻繁になっていた。
 それは高志が友人の医師と相談し、寺島にあわせた為だった。それはおしっこを頻繁にさせるため、オムツを使わせる為、薬の中に利尿剤を混ぜたからだ。

 雅美は、母が来れなくなってトイレに行きたくなると、ナースコールをするのだが、オムツを使ってから看護婦がくるのである。
 そしておしっこで濡れた紙オムツを換えられる恥かしい目にあっていた。
 それは寺島の指示で、看護婦が雅美をモニターで見ていてオムツを使ったことを確認していたから来るのである。雅美はそんなことは少しも知らない。

 「あっ、あの…」
 雅美は、寺島と言う付添婦にオムツのことを言われると濡れたオムツのことを思い出して恥ずかしくなって顔を赤らめる。
 当然、雅美の着けているオムツはオシッコで濡れているのである。そんなことは寺島は見なくても分かっていた。
 寺島は、持ってきた大きな紙袋の中身を出して雅美の寝ているベッドのしたの籠の中に入れていた。
 それから雅美の掛け布団の裾をめくってきたのだ。
 雅美の目には、何かカラフルな居類のようなものをベッドの下にしまいこんだように思えた。
 雅美にわざと見せ付けるように寺島がしまいこんだのだから、柄だけは分かったが、それは何なのかわからない。
 「どうなの?オムツは…」
 雅美は真っ赤になってそれ以上は言えなかった。
 「……」
 寺島は遠慮なく掛かっているタオルケットを巻くり上げ雅美のパジャマの裾をめくった。
 白地の紙おむつの股間の部分は、おしっこで薄黄色く変色している。
 「まあ、いっぱいしちゃってるみたいね…看護婦さんの言うとおりね。雅美ちゃんはいつもおしっこを我慢できなくてオムツを汚しちゃう赤ちゃんみたいね」
 わざと赤ちゃんとオムツと言う言葉を強めて言う。
 「そ、そんな…赤ちゃんみたいに何時もだなんて…」
 寺島は、そんな赤面して恥らっている雅美をよく観察していた。そしてわざと雅美に分かるように紙おむつを見つめた。
 (仕草も可愛いし…この分なら間単に赤ちゃんに出来そうね)
 雅美は、付き添いの寺島が自分の汚したオムツをじっと見つめていることに恥かしさを強くする。
 今の雅美は医師によって歩くこと止められているから、これから先寺島という付添婦に任せる以外に手は無いと思っている。
 「雅美ちゃんにはオムツが似合っていて可愛いわね…こんな野暮ったい病院のオムツより可愛いオムツの方が良いわね」
 雅美は赤い顔を益々赤くしてしまう。
 「そ、そんな…オムツが…可愛いだなんて…」
 オムツ姿が可愛いなんて雅美にとって、恥ずかしさを強めるだけの言葉である。
 いい終わらないうちに寺島は、ベッドのしたから先ほど持ってきた可愛らしい模様の入ったものを取り出した。そして丁寧に折り畳んであるものを広げる。それは雅美にもなんだか分かる。それを白地に可愛らしい柄のものと一緒にベッドの脇に置いた。
 「そ、それって…」
 「そう。雅美ちゃんの今日から使うオムツよ。今度から紙オムツをやめて可愛らしい布オムツにするわね。そのほうが雅美ちゃんに似合ってると思うし…」
 ただですらオムツを使うのは恥かしい。病院が支給する紙おむつなら病人と言うことで納得はしている。それが赤ちゃんが使うような可愛らしいオムツに可愛らしいオムツカバーでは余計に恥かしい。
 「そ、そんな…布オムツだなんて…赤ちゃんみたいで恥ずかしい…」
 雅美は、寺島によって広げられたオムツとオムツカバーを見つめて言った。
 それは赤ちゃんが使うオムツカバーを大きくしたようなものである。いや、それよりも可愛らしく作られている。裏地は白いビニールで裾には白いフリルが小さくあしらってあり、ホック式で可愛らしい花柄が淡いピンク地にプリントされたものである。
 「布オムツのほうが経済的だし、それに雅美ちゃんはオムツを何時まで使うか分からないでしょう。わざわざ雅美ちゃんに合う大きさのものを選んできたのよ」
 「私に合う物をわざわざ……あ、歩けるようになったら…お、オムツなんかしなくても…」
 「あら、聞いてなかったの?雅美ちゃんは帝王切開で赤ちゃんを取り出す時、少し厄介なことになって歩けるようになるのには時間がかかるそうよ。それに膀胱にも影響が出てきておしっこが近くなってきてるでしょう。我慢するのは良くないのよ」
 確かにそういわれればおしっこは近くなって来ているし、足腰にも力が入らない気がする。お腹が突っ張るようで、誰かが起こしてくれないと怖くてベッドから起き上がることも出来ない。

 雅美は、一度意識してオムツの中におしっこをしてしまってから、おしっこが我慢できないようになったように感じていた。それは雅美の潜在意識の中にオムツをしている、つまりトイレにいるということからきていた。オムツとは排泄を受け止める道具である。つまりいつもトイレの中に入るのと同じ事で、我慢が出来なくなっていたのだ。
 それに起き上がろうとすればお腹に力が入る。帝王切開であればお腹に力を入れると、縫った所が突っ張るような感覚になる。それが怖くて当然起き上がれなくて仕方の無いことのように思っていた。
 まだ、紙おむつであれば病人と言うことで仕方ないように思われたのだが、可愛らしい布オムツとなれば赤ちゃんみたいで恥ずかしさが増してくる。
 「……」
 雅美はその言葉に対して言い返すことが出来ないで、その可愛らしいオムツとオムツカバーを見つめる以外になかった。
 「わかったの?雅美ちゃんは当分オムツが必要なのよ。もし、オムツをしていないで間に合わなかったら寝るところがなくなっちゃうわよ」
 寺島と言う付き添いは優しそうに微笑んで、雅美の横にその可愛らしいオムツとオムツカバーをセットしたものを置いて、雅美のしている紙おむつのマジックテープを破っていく。
 ベリベリと紙おむつのマジックテープをはがされていく音に雅美は恥ずかしさを強めていく。それでも目の前にいる介護人に全てを任さなければいけないのだ。
 (恥ずかしい…私のオシッコで汚れたオムツを他人に任せるなんて…まだ看護婦さんのほうが…)
 付き添いと言っても介添えの人であるから、私服でその上に白い割烹着を羽織っているだけだからどうしても看護されていると言う気持ちが湧いてこない。

 「雅美ちゃん、もうちょっとあんよを開いてくれる?」
 雅美は、その声にハッとした。恥ずかしさで我を失っていたが、寺島の優しい声で何をされているのか思い出した。
 「あっ、は、はい」
 雅美は言われたとおり少し足を開いた。紙おむつの中心がオシッコで薄黄色く汚れているのが雅美にも見えている。
 「雅美ちゃんは言うことを聞いてえらいわね…オムツ、チッチでいっぱい汚れちゃって。雅美ちゃんのここは可愛いわね。まだ小さい赤ちゃんのようにすべすべして」
 寺島は、わざと赤ちゃんに使うような言葉を織り交ぜて話していく。
 雅美もその言葉遣いにここが赤ちゃんを扱う病院であるため違和感をあまり感じなかったが、その言葉は雅美の羞恥心を刺激する。
 「赤ちゃんじゃないのにそんな言葉は…」
 「雅美ちゃんは…いま何をお尻に当ててもらっているの?」
 「お、おむつ…でも寺島さんがいてくれたらオムツは使わなくてすむし…」
 「でも、こうして現にオムツを汚しちゃってるし、もし間に合わなかったらどうするの?…それにオムツは誰が使うものなの?」
 「…あ、赤ちゃん…」
 雅美はそこまで言って黙ってしまった。雅美は赤ちゃんと言う言葉しか浮かんでこない。
 「そうでしょう。オムツは赤ちゃんが使うものなのでしょう。だったら雅美ちゃんは赤ちゃんでしょう。赤ちゃんには赤ちゃん言葉でいいのよ」
 「わ、私は…赤ちゃんじゃ…ない…」
 雅美はやっとそこまで言えたが、全身が恥ずかしさの為真っ赤になっていた。
 

 雅美の股間の陰りは薄い。本当に小さな子のように縦割れがはっきりと分かるほど幼女的なのだ。
 小柄な雅美は、それこそ赤ちゃんのように両足首を片手で掴まれてお尻を持ち上げられ、濡れた紙おむつをお尻のしたから抜かれる。今まで看護婦がするようにはしなかった。それは寺島がわざと雅美を赤ちゃんみたいに扱うようにしていたからだ。
 そうしておいて雅美のお尻の下にセットしたオムツとオムツカバーを敷きこんで足を下ろした。今までとは違う柔らかい布の感触が雅美のお尻を襲う。
 それは雅美を辱めるのには充分な行為だった。
 「は、恥ずかしい…赤ちゃんみたいに…」
 「いいじゃない。赤ちゃんでも…紙おむつと違って気持ちがいいでしょう」
 そう言って寺島は、雅美のお尻に小さな座薬を入れた。そのひんやりした感触に雅美は小さな声を上げる。
 「赤ちゃんじゃ……あん…」
 「これは、抗生剤よ。これかからは雅美ちゃんの体が良くなるようにお尻に入れるように言われているの。このほうがお腹の傷口にはいいらしいってここの主治医に言われているのよ」

 寺島がお尻に入れたのは媚薬と下剤である。確かに雅美は体が少し熱っぽい。それはお腹を切った後遺症みたいなものであることは聞いていた。そのためお尻に入れられた座薬を何の不信感もなしに受け入れていた。
 寺島はオシッコだけでなく排泄の全てをオムツにするように仕向ける為だった。ウンチをしながら恥ずかしさの為オルガに達するように仕向ける為の座薬なのだ。

 雅美にしてみれば、オムツは仕方ないことなのだと思っていた。確かにオシッコは近くなって我慢できないようになっていたから、寺島が言うように自分で歩けるようになるまではあきらめていた。でも介添えの寺島は、雅美に対してまるで赤ちゃんみたいに接し、言葉遣いまでも赤ちゃん扱いである。看護婦からある程度聞かされていたが、恥ずかしくなるような言葉遣いで雅美は赤くなる。オムツを替えられるだけでも恥ずかしいのに言葉までも幼児言葉では余計に恥ずかしさをあおる。それでも雅美はここが赤ちゃんを扱うところだからそれも仕方ないことなのだろうと思っていた。

 恥ずかしいオムツカバーを着けられ、パジャマの下は穿けることはなかった。下半身は可愛らしい赤ちゃんが着る様なオムツカバーだけである。当然オムツカバーを着けらてしまうとオムツの枚数が多い為、オムツカバーが膨れてパジャマの下は穿くことは出来ないし足を閉じることも出来ない。
 ベッドの角度が20度くらい傾いているため、雅美の目にどうしてもその恥ずかしいオムツカバーが映ってしまう。薄いタオルケット一枚では他人が見舞いに来たときにわかってしまう恐れがあった。
 「あ、あの…何か下に穿くものは…」
 雅美は恥ずかしさのあまり、オムツを隠せるような履き物はないかと、寺島に向かって恐る恐る言葉を出した。
 「あら、恥ずかしいの。いいじゃないの、雅美ちゃんに似合うオムツカバーなんだから」
 「に、似合うだなんて……で、でも…」
 「ないことも無いけど」
 そう言ってベッドのしたからカラフルな雅美がさっき見た服を出してきた。
 「この方がオムツをしている雅美ちゃんには、似合うかもしれないわね」
 手にとって広げて見せた。それはワンピースタイプで、お尻の部分がカボチャ型で大きく膨れていて股間のところにホックが幾つかついていて、ホックをはずせばオムツを着けても穿けるようになったものだった。
 雅美はそれを見て真っ赤になった。
 「そ、それって…」
 「そうよ。オムツを必要とする病人には必要なものよ。これだとお腹が冷えないし…このパジャマを着たままオムツ替えもできるし…」
 薄いピンク地に可愛らしいオムツカバーと同じように模様がプリントされ、胸には模様に合う様に白いフリルがあしらってあるもので、赤ちゃんが着るロンパースを大きくしたものであった。それよりもデザイン的には可愛らしい作りになっている。
 「今着てみる?…そうだ、今着ているパジャマが汚れているし…どの道換えなくてはならないし、今のうちに着替えましょうか。そのほうがオムツも見えなくなるし…それにとってもこのパジャマは雅美ちゃんに似合いそう」
 「い、いや…結構です」
 その時。若い看護婦がノックもせずに部屋に入ってきた。
 雅美は、とっさに今着けられたオムツカバーを隠そうとしてタオルケットを引っ張った。
 いくら看護婦にでも、こんな赤ちゃんが着けるようなオムツカバーを見られるのは恥ずかしいからタオルケットを腰にかけようとしたのだが、それは間に合わず看護婦に完全に見られてしまった。
 「雅美さん、具合はどう?…あら、可愛いのを着けてもらって。雅美さんに似合っているわね」
 若い看護婦は、雅美のオムツカバーを見てにこっと笑った。
 「あっ…」
 見られたと思うと雅美は真っ赤になってしまう。
 「そうでしょう。野暮ったい病院のオムツより可愛いでしょう。ちょうど良かった。雅美ちゃんのパジャマが汚れちゃっているから着替えさそうと思うのだけど。手伝ってもらえる?」
 「いいわよ。着替えるって…その可愛らしいパジャマ?」
 若い看護婦は照れる雅美を尻目に、興味ありそうにベッドの後ろに回って雅美の着ているパジャマに手をかけた。
 「あの…は、恥ずかしいし…」
 雅美は看護婦の手から逃れようと断った。
 「何を恥ずかしがっているの。雅美さんは病人なんだからオムツは仕方ないのよ。介添えの人に負担がかからないようにするのも病人の勤めよ」
 有無を言わせない口調で若い看護婦は言う。これも寺島と打ち合わせたことであった。
 「で、でも…そんな赤ちゃんが着るようなもの…恥ずかしくって」
 「雅美さんはオムツだけでいたいの?ああそうか。そんなかわいいオムツカバーだからそのままでいたいのね。ここの先生にも見せたいのね」
 「そ、そんな…」
 そう言われながらも病院から支給されたパジャマを看護婦によって脱がされてしまうと、雅美はベッドの上で可愛らしいオムツカバーだけの姿になった。小柄な雅美に似つかわない大きく張った乳に、恥かしさのせいか乳頭が幾分勃起している胸をさらけ出し慌ててそれを両手で隠す。
 「あ、あの…」
 いくら同姓とは言っても、こんなオムツだけの格好は恥ずかしい。
 「裸にオムツだけでは恥ずかしいでしょう?雅美ちゃんに似合いそうな可愛らしいこのパジャマを早く着ちゃいましょうね。でないといつ先生が入ってくるかわからないわよ」
 一日一度は回診に立川言う男性医師が部屋に入ってくる。今までは問診だけで診察はしなかったが、いくら医師といっても異性にこんな恥ずかしい格好を見られたくはない。
 「何でもいいから…早く…」
 雅美は仕方なく、そのことを思うと、裸のままではいられない。赤ちゃんが着るような可愛らしいロンパースタイプのパジャマを着ることに同意せざるを得なかった。
 「そう、やっと着る気になったの。それじゃ雅美ちゃんに似合うロンパースを着させてあげる」
 そういって寺島と若い看護婦は、雅美にそのロンパースを頭からかぶせて着せていった。
 雅美は仕方なく着たが、早く汚して元のパジャマに戻りたかった。汚せば仕方なく病院側のパジャマを出してくるに違いないと思ったからだ。
 寺島によってロンパースの股間に並んで付いているホックを止められる。
 「これでオムツが見えなくなったわね・・・可愛いわね。雅美ちゃんとっても良く似合って本当の赤ちゃんみたいに見えるわね」
 ベッドには、赤ちゃんが着るようなオムツでお尻が大きく膨れたロンパース姿の雅美があった。誰が見てもロンパースの下にはオムツをしているのは明にわかる。それがかえってオムツをしていることを強調しているように感じる。
 それはお産で入院した患者にはもう見えなかった。体の大きささえ考えなければ赤ちゃんに見まがうほど雅美の格好は似合っていた。
 「そ、そんな…似合うだなんて…」
 恥ずかしさが雅美の胸のうちを大きくしめる。そういう気持ちが湧いてきたとたん股間の一部分がズキンとうずいた。
 「…?」
 今まで感じたことのないうずきに雅美は困惑していた。
 それは、寺島によってお尻に差し込まれた媚薬の効果が現れてきたからだった。
 (いやだわ…なんか変な感じになってきちゃったわ…)
 「本当に可愛らしい赤ちゃんみたいに見えるわね。赤ちゃんを生みに来たなんて思えないわ」
 不意に寺島に賛同するみたいに看護婦が言った言葉に、雅美は我に帰って真っ赤になった。
 「看護婦さんまで…」
 確かに小柄な雅美にはそんな格好が良く似合って、誰が見てもお産に来た患者だとは思わないだろう。
 「着替えが終わったら食事にしましょうね」
 雅美はしめたと思った。今着ているロンパースを汚せるのは食事以外にないと思っていたからだ。
 飲み物か何か液体状のものをわざとこぼせば、今着ている赤ちゃんが着るようなものを着替えることが出来るだろうと考えたからだ。
 食事はベッドを跨ぐ様にいつもテーブルが置かれる。ベッドの背もたれが起き上がって、寝ている人でも食事が自分で取れるようになっている。
 今はベッドの角度が20度くらいだが、食事となると50度以上の角度に調整される。
 ベッドの角度が大きくなるとお尻に体重が掛かってくる。そうするとオムツをどうしても意識してしまう。それは恥ずかしさのせいで、自分の出した恥ずかしいお汁でオムツを濡らしていることを強く意識してしまい顔を赤らめる。
 テーブルに並んだ食事は少し何時もと少し違っていた。何時もよりはやわらかそうなものばかりである。
 「今日からは、少し食事の内容を変えて食べやすいようにしましたからね」
 ペースト状のおかずらしきものが2種類あり、後はご飯がお茶碗に半分くらいである。母がいるときは母に少しは食べさせてもらっていた。それはお腹を切ったすぐ後でベッドを今みたく起こせなかったからだ。
 雅美は、その食事の内容を見て「しめた」と思った。
 これならばこぼして、今着ているパジャマを汚すことは簡単であると思ったからだ。
 雅美はわざと最初の一口のスプーンを口半分だけ入れてこぼしてみた。それは口元を伝って雅美の胸元に落ちてしみを作った。
 「あらあら…雅美ちゃんはまだ自分で食べるのが下手みたいね。こぼしちゃって…そうか雅美ちゃんは赤ちゃんだったわね」
 雅美はその寺島の優しい言い方に赤くなった。
 わざとこぼして衣類を汚したことに恥ずかしさを感じたのだ。
 「す、すみません…久しぶりに自分で食べたので…」
 「そうね、雅美ちゃんはまだ一人で食べるには早すぎるみたいね」
 そう言って寺島はポケットから黄色いハンカチみたいなものを取り出して広げて見せた。
 「雅美ちゃんにはこれが必要ね…」
 雅美は最初、それがハンカチだと思っていてが広げられて見るとそれが何であるかわかる。
 「よ、涎掛け?」
 「そうよ。涎掛け。雅美ちゃんはこれでいくらこぼしてもいいわよ」
 雅美の首に回してくくりつけてしまう。
 雅美も自分わざとこぼしてしまってこんな結果になるとは思わなかった。そのためそれを拒むすべを忘れてしまい寺島のするがままに任せるしかなかった。
 寺島もいずれ雅美に涎掛けをつける算段をしていたが、思わぬ計算外のことで早く着ける結果になっていた。この後哺乳瓶を使う使うときに、何か口実をつけ雅美に涎掛けを着けさせる予定だった。

 雅美は涎掛けを着けられただけで今まで以上に幼児めいた感じが強くなった。
 「こ、こんな…涎掛けなんて…恥ずかしい」
 そう口にしたとたん体が熱くなり、股間から恥ずかしいお汁があふれ出しオムツを濡らすのが分かる。
 それはお尻から入れられた媚薬の効果がより強まってきていた為である。恥ずかしいと思えば思うほど陰水が溢れ出てくるのである。
 「仕方ないでしょう。雅美ちゃんは食べ物をこぼしちゃう赤ちゃんなんだから」
 特に赤ちゃんと言う言葉を強めて言う。
 寺島に食べさせてもらい、食事が終わっても雅美の涎掛けは外されることはなかった。それはベッドを元に戻してから雅美に哺乳瓶でジュースを飲ませたからだ。
 「何時までもオッキしていて疲れたでしょう。はいこれ…」
 ベッドを倒し横になった雅美の口のゴムの吸い口が宛がわれた。寺島が雅美に哺乳瓶を宛がったのだ。
 雅美はそれを吐き出した。
 「こ、これって…」
 雅美は、一旦哺乳瓶を口に含んで吐き出した。
 「哺乳瓶よ…ご飯を食べたらこぼしちゃうし、寝たまま飲む雅美ちゃんにはこれでちょうどいいのよ」
 「でも…」
 反論しても雅美の口元に寺島は、哺乳瓶をまた宛がう。
 雅美もなぜか喉が渇いていて、哺乳瓶から口の中に広がるジュースが特にうまく感じていた。
 そのまま雅美は、恥ずかしく思いながらものどの渇きには勝てず、恥ずかしく思いながら、口元からジュースをこぼし、着けられた涎掛けを汚しながら、何時の間にかそれを音を立てて吸い出し始めていた。

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